対談“大切な歯”

おいしさ、楽しさに加え、健康づくりのサポートを

かつてマヤ文明が栄えた時代、のどの渇きを潤すためにサポディラという巨木の樹液を固めて噛んだことが始まりといわれるチューインガム。以来、時代とともに気分をリフレッシュさせるものであったり、楽しい時間を過ごすパートナーだったりと世代を問わず人々の暮らしに身近なものとなってきました。

そして、現代では“噛む”ことが健康づくりに役立つことがわかり、キシリトールを活用した商品開発、さらに多彩な機能性によって健康づくりをサポートする存在へと広がっています。
私たちは、娯楽、健康、美容など、ガムの持つ可能性を追求しながら無限の挑戦を続けてまいります。

山口 晴久先生
医学博士
愛知県歯科医師協会歯の博物館顧問
山口 由記朗先生
山口デンタルクリニック医師
長尾 健二
明治チューインガム
山口晴久先生
健康な歯を保つには、歯の表面に付いた歯垢(プラーク)の除去が大切です。歯垢とは細菌が集まったもので、歯に付いた食べ物の残りカスに含まれる糖分を分解し、酸をつくります。その酸が歯のエナメル質を溶かして虫歯になるのです。だから、食後の歯磨き習慣が大切なのです。
長尾
かつてはガムは、歯によくない食品のように言われがちでしたね。だからこそ虫歯を心配しないで噛めるキシリトール入りのガムに着目したのです。
山口由記朗先生
フィンランドでは、早くから虫歯予防の効果が認められていましたね。
長尾
そうですね。キシリトールは自然界に存在する糖アルコールで、果物や野菜に含まれる天然素材の甘味料です。甘さは砂糖と同程度ですが、カロリーは砂糖の約75%。冷感のある甘さはメントールのフレーバーとの相性もよく、食品添加物として認可を受けた1997年、私たちは日本で初めてキシリトール入りのガムを発売しました。
山口晴久先生
元来、キシリトールには歯垢に含まれるミュータンス菌などの虫歯菌の活性化を弱め、酸を抑制し、歯の再石灰化を促す働きがあります。長い期間噛み続けることで、徐々に口の中を虫歯のできにくい環境にしていくため、キシリトール入りのガムは歯科医療の現場でも注目されています。
長尾
興味深いお話ですね。歯に効果的な、噛むタイミングというのはあるのでしょうか。
山口晴久先生
食後、お口の中は酸性になりますが、ガムを噛んで唾液が分泌されると中性に戻りやすくなります。だから、虫歯菌の働きを抑えるキシリトール入りのガムは食後におすすめです。
山口由記朗先生
また、キシリトールはフッ素塗布の効果を高めるという報告もあります。当院では治療後、お子さんにご褒美としてキシリトール入りのガムを渡して、お母さん方にその効能をお話しています。
長尾
それはぜひとも、子供の頃からキシリトール習慣をつけてもらいたいですね。そのためにも小さなお子さんに喜んでもらえるような味や、女性向けに噛み心地を柔らかくしたものを工夫して出したり、美しい歯をサポートする「ハイドロキシアパタイト」など、常に新しい素材を研究し、より歯にいいガムを目指して改良も重ねています。
山口晴久先生
ご両親の虫歯予防への意識の高まりでしょうか、最近は虫歯の子供の数が減っています。しかし、下顎が小さい子が多い。下顎が小さくなると、歯並びが悪くなります。
長尾
カレーライスやハンバーグなど柔らかい食事が増え、よく噛む習慣が失われつつあると聞きましたが、その影響でしょうか。
山口晴久先生
人の歯の大きさは数千年の間に1%小さくなった程度ですが、下顎の大きさはここ10数年の間に3%も小さくなったと言われています。つまり、いかに噛まなくなったかということです。玄米やもち米を主食にしていた卑弥呼の時代は、1回の食事に4000回近く噛んでいましたが、現代は、例えばスパゲッティなら600回程度で済んでしまいます。
長尾
なるほど。噛むという行為は、歯や顎の発達に実に大きく関わっているのですね。
山口晴久先生
噛むことは、食べ物を飲み込むために必要なだけではありません。咀嚼(そしゃく)筋をはじめ様々な筋肉が動き、血流が良くなり、脳の活性化にもつながります。噛むことが全身に及ぼす影響はとても大きいのです。また、ゆっくり噛めば満腹中枢が刺激され、肥満予防にも効果的です。さらに唾液には殺菌作用があり、ガン予防になるとも言われています。
山口由記朗先生
「歯ごたえのある食べ物を」とか「時間をかけて食事を」と言っても、忙しい現代人の食生活を変えるのは容易ではありませんよね。しかし、健康のために噛むのであれば、ガムが十分にその役割を果たしてくれます。
山口晴久先生
その通りですね。毎日10分、噛むだけでいいのです。固いものが苦手な高齢の方にも、健康のために噛んでもらいたいですね。もちろん、虫歯を予防するキシリトール入りのガムをね。
長尾
先生方のお話を伺って、噛むことの重要性を改めて知りました。
貴重なお話ありがとうございました。

毎日10分の“噛む”健康づくり。ガムは時代とともに進化する機能食品

精神的効果

何かを食べている時、人は本来もっている生存本能が刺激されるほか、体内の血液の循環もよくなるといわれます。
そのため、ガムを長く噛むと精神が安定し、脳が活性化すると考えられています。

生理的効果

しっかりと噛んで食べるとアゴの筋肉や骨が発達し、子どもの歯並びもきれいになります。
また、噛むことが脳を活性化させるため、思考力や集中力も高まり、痴ほうを予防するとも言われます。

虫歯予防効果

ガムを噛むことは、歯に付着した食べかすを取り除いてくれるだけでなく、唾液の分泌を促し歯の再石灰化を促進。虫歯を予防します。
また、噛む運動によって歯ぐきや歯根も丈夫になります。

唾液の効果

噛む時に出る唾液は、殺菌作用や消化促進作用、老化防止などさまざまな効果があり、発ガン物質を溶かすともいわれています。
ガムを噛む習慣は、健康管理にもなるのです。

虫歯の原因となる4つ要素

虫歯の原因となる4つ要素の図